蒸留所の名前である「トマーティン」は、ロンドンから北西に約900km、スコットランドのハイランド地方の主要都市インバネスから南に約25kmにある人口約500人の小さなトマーティン村にあることに由来します。
「トマーティン」とは、スコットランドやアイルランドの古語である｢ゲール語」で「杜松（ねず）の木の茂る丘」を意味し、休日ともなるとスコットランドだけでなく、世界中からこの小さな村の蒸留所をめがけてたくさんの訪問客が訪れます。

美味しいウイスキー造りに欠かせないものがトマーティンには揃っています。

①水
トマーティン蒸留所では、モナリアス山系から湧き出す清らかな水を仕込水に使っています。この水は村を流れる小川から汲みとっており、畏敬の念を込めて「オルタ・ナ・フリス（自由の小川）」と呼ばれています。花崗岩の間をゆっくりと時間をかけて通って湧き出たこの水は、ミネラルが多すぎず、程よい軟水になるため出来上がったウイスキーも柔らかで繊細な味わいにな ります。美味しいウイスキーはトマーティンを取り巻く手付かずの大自然の恩恵の中で育まれています。
②ウイスキーの造り手
トマーティンでは蒸留所内の住居に住み、何世代にも渡って働き続ける人達がたくさんいます。そういった人達のトマーティン にかける情熱が「トマーティン」というウイスキーをより美味しく素晴らしいものにしています。
1897年の創業当時からその情熱は今現在も続いています。現在のマスターディスティラー（蒸留所責任者）はグレアム・ユンソン氏。現在は約17万樽のウイスキーが世界中の モルトファンを唸らせる時を待って静かに眠っています。